腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、椎骨と椎骨の間にはクッションの役割をする椎間板があります。その椎間板に何らかの原因でひびが入り、椎間板の内部にある髄核というゼリー状の組織が一部飛び出して、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。
腰椎椎間板ヘルニア1
腰椎椎間板ヘルニア2
腰椎椎間板ヘルニア MRI

■症状

腰痛をはじめ、下半身の痛みやシビレ、足が上手く動かせなくなる運動麻痺、感覚が鈍くなる感覚麻痺などが起こります。

■発症原因

椎間板ヘルニアの発症は、環境要因(姿勢・動作)や遺伝要因(もともとの体質・骨の形)そして、加齢が関係しています。椎間板には、座る、立ったまま前屈みになるといった姿勢や動作でも体重の約2・5倍の圧力がかかるといわれ、こうしたことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板へルニアに発展するものと考えられています。

■治療手段

まずは安静が大事になります。
痛みに応じて、内服薬、湿布・腰部固定帯を処方します。
内服薬で改善しない場合は、腰部にブロック注射を行う場合もあります。
当院のリハビリでは理学療法士により腰部・腰部以外からの影響を取り除き症状改善促します。又、治癒促進のため干渉波低周波治療機器や頸椎牽引、アクアタイザーなども併用していきます。
【干渉波低周波治療機器】
【牽引機器】
【ウォーターベッド】

症状が改善しない場合は手術を行います。
脚に麻痺がある場合、または、日常生活に支障があって本人が希望する場合などに行われます。また、厚生労働省の作成した診療ガイドラインによると、「排尿・排便障害がある場合」には、48時間以内に緊急の手術を受けるように勧められています。

手術の種類
①Love法 
 1939年Loveにより開発された後方経路の術式である。5~10cmの皮膚切開
②Caspar法、MicroLove法
 顕微鏡を使用し、Caspar開創器を使用して小切開(3cm)でLove法と同じ手術を行う。
③MD法(Microscopic Discectomy)法
 顕微鏡を使用し、後方経路で筋肉を縦に裂いて円筒形のレトラクター(METRxシステム)を設置   
 し、Love法と同じ手術を行う。1.8cmの皮膚切開
④MED法(Micro-Endoscopic Discectomy)
 内視鏡を使用し、円筒形のレトラクター(METRxシステムなど)の中でやはりLove法と同じ手術  
 を行う。1.6と1.8cmの皮膚切開。
⑤PELD法(Percutaneous Endoscopic Lumbar Discectomy)
 Love法と異なる後側方からアプローチし、椎間孔を経由して直接ヘルニアへ到達し、最小の外套
 管を介して内視鏡下にヘルニアを摘出する。7mmの皮膚切開。
⑥椎間固定術
 金属などで骨を固定する方法で、とくに腰痛がひどい場合に、後方椎間板切除術と同時に行わ  
 れます。

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