変形性股関節症

変形股性関節症は、股関節を構成する骨や関節軟骨に不具合が生じることで、関節軟骨の減少、骨の変形を来す病気です。病状の進行に伴い関節の痛みや動きに制限が生じ、日常生活にも支障が出るようになります。
加齢とともに徐々に悪化することもあり、適切なタイミングで治療するかどうかを決定することが重要です。そのため、痛みがなくても定期的に専門医に受診し、経過を観察しながら、適切な時期に適切な治療を受けることが大切です。
変形性股関節症変形性股関節症 進行
■症状
変形性股関節症は初期・進行期・末期の3段階に分類され、変形の程度に応じて症状も異なります。
足のつけ根やお尻、膝の上部にこわばりや重い感じがあり、歩き始めや長時間歩いたときに階段の昇降時に痛みを感じるようになります。炎症が強い場合や股関節唇の損傷があると初期でも強い痛みが出ることがあります。進行期から末期へ進むにつれて痛みが強くなります。日常動作の制限も増えるため、生活に支障を来すようになります。
股関節唇
■発症原因
股関節は丸いボールのような大腿骨の骨頭と、骨盤側で受け皿となるお椀型の寛骨臼かんこつきゅうが組み合わさって構成されています。発育時に股関節のかみ合わせが悪かったり、加齢によって関節軟骨がすり減ったりすると、股関節のスムーズな動作が障害を受けて変形性股関節症が生じます。又長年の負担が積み重なってすり減ることも変形性股関節症の一因です。社会全体の高齢化が進み、結果的に変形性股関節症の患者さんも増えています。

■治療手段
まずは注射、内服薬、リハビリを処方します。
当院のリハビリでは理学療法士により股関節・股関節以外からの影響を取り除き症状の改善を促します。又、治癒促進のため干渉波低周波治療機器や超音波なども併用していきます。
【干渉波低周波治療機器】
【超音波】
症状次第で注射、内服薬の内容を変更していきます。

しかし、症状がひどく改善が乏しい場合は手術を検討します。

手術の種類
①骨切り手術
骨切り術は、関節近くの骨を切り、関節のかみ合わせをよくすることで軟骨のすり減りを防ぐ手術です。骨切り術のなかでも寛骨臼回転骨切り術という術式が比較的よく選択されます。
この手術は、軟骨がすり減って病状が進行することを防ぐ目的で行われます。骨盤側の受け皿のかぶりが浅い場合に、受け皿の一部の骨を切り、外側にスライドさせ、しっかりとかぶせるようにします。骨切り術には、自分自身の関節を残せることに関連したメリットがあります。
股関節骨きり術
②人工股関節置換術
人工股関節置換術を受ける際には、注意すべき合併症の説明や術後避けるべき姿勢を指導されることがあります。また人工股関節は、再手術(再置換)が必要になる場合があります。こうした注意点があることもあり、手術後は担当医の指示のもと、定期的にチェックを受ける必要があります。
人工股関節置換術人工関節 ステム

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