胸郭出口症候群

胸郭出口症候群とは、上肢や肩の運動および感覚に深くかかわる神経や血管が障害を受け、肩、腕、手のしびれや痛み、手の動かしにくさなどを自覚するようになる状態です。肩こりとして自覚されることもあります。
胸郭出口症候群は20代~40代など、比較的若い年齢の女性でなで肩の女性に多くみられますが、筋肉を鍛えた男性に発症するタイプもあります。発症には日常生活に関連した動作にも関与していることから、規則正しい健康的な生活スタイルを確立することが重要といわれています。
胸郭出口症候群

■症状
胸郭出口症候群の症状は、腕を上に挙げる動作をする、悪い姿勢で作業する、過度な腕や肩のトレーニングをするなどの動作を行うことによって、上肢にしびれを感じたり、肩や腕、肩甲骨のあたりに痛みを感じたりするのが特徴です。
肘から先の小指側に沿って刺すような痛みやうずくような痛み、しびれなどを感じるほか、握力低下や細かい作業がしにくくなるといった運動麻痺の症状が現れることがあります。さらに、握力低下や運動障害が見られる場合は、手の筋肉が萎縮することで手の甲の骨の間がへこみ、小指の付け根がやせるといった現象も見られます。
ほかにも、胸郭出口症候群の原因の1つである鎖骨下動脈の圧迫がある場合は、上肢の血行が悪化し、腕が白っぽくなって痛みを感じることがあります。また、鎖骨下静脈が圧迫されている場合は、静脈血の戻りが悪くなることで手や腕が青紫色になることもあります。

■発症原因
●なで肩の人
●首が長い人
●重い荷物を運ぶ習慣がある人
●事務仕事・デスクワークが多い人
●腕を上げて仕事・作業をすることが多い人
●姿勢が悪い人
特に、首が長く、なで肩の女性は胸郭出口症候群が多い傾向にあります。
首が長く、なで肩であれば、神経が引き伸ばされた状態になるため、もともと牽引のストレスがかかっているためです。
ただ、男性の場合は首が短く、筋肉質で、仕事やスポーツで肩をよく動かす習慣のある人に胸郭出口症候群が生じることもあるといわれています。
このように、神経や血管の通路が圧迫されやすい体型、生活習慣をお持ちの場合は発症しやすくなります。

■治療手段
症状に応じて内服薬・湿布・リハビリ処方します。
リハビリでは干渉波低周波治療機器や頸椎牽引、ウォーターベッド等を行い、筋肉の硬さをとっていきます。
又、ご自宅での体操などの指導も行ったり致します。
【干渉波低周波治療機器】
【牽引機器】
【ウォーターベッド】

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